労働局では「あっせん申請書」、社労士会紛争解決センターでは「あっせん手続申立書」というタイトルで、A4の1枚のひな型がダウンロードできます。
- 労働局あっせん(下の宛名の都道府県は、管轄先に合わせてください。)
- 社労士会紛争解決センター東京
この1枚を埋めると受理はされます。
しかし、情報量が少なすぎて説得力が不足しています。
相手方があっせんを受ける気になるような、つまり、あっせんを受けた方が得策だと思うような明確な根拠を示す必要があります。
また、たった1度のあっせんで主張を通すのですから、事前にあっせん委員へ詳しく伝えておき、当日は効率よく進める必要があります。
そのためには、上記A4のひな型は“表紙”として用い、別紙に以下のような内容を記載します。(事例は、労働者が申し立てる場合の内容です)
申立ての理由
申立ての根拠となる事実を書きます。
要求の内容を受け取る権利があると主張する根拠になる事実です。
例えば、
当事者の説明(申立人は相手方会社の従業員、相手方は○○会社である、など)、本来の労働条件、いつ減額され(一例です)、理由をきくと懲戒事由該当行為があったと言われたが、申立人はそのようなことをしていない(両者の主張のくい違いを入れます)、結論として、金000円の支払を求める。
・・・このような内容になります。
予想される争点及び当該争点に関連する重要な事実
相手方が反論してくるだろうと思われることを書きます。
上記の例なら、
相手方が懲戒事由該当行為だといっているのは△△のことであるが、実際には□□であった
などです。
お気づきの通り、労働審判手続申立書を意識した内容になっています。
労働審判手続申立書フォームを参照して頂くと早いです。
補足
上記の例では、理由を示す前に減給処分を行っており、懲戒処分の手続きにも問題がありそうです。
弁明の機会(従業員の言い分をきくこと)が付与されていれば、紛争は回避できたかもしれません。